昔は個人情報が価値になるなんて思いもしなかった。
営業リストに使えるだけで全く意味がないと思っていた。
2025年、電脳化の一般普及が終えた頃、そんな常識を揺るがす事件が起きた。
なんと、マイナンバー下3ケタに「6」が入る者を対象にした殺人的な伝染病が蔓延したのだった。
この事件が明るみに出た瞬間、同時に個人情報が経済的価値を越えた。
ナンバー6は死の刻印と言われた。
だが、実はこの伝染病は、意図的かつ恣意的に仕組まれたものであった。
一体誰がなぜなんのために引き起こしたのだろうか。